東京都の3歳児、食物アレルギー10年で倍増

毎日新聞の記事で、食物アレルギーに関する調査結果がありました。

http://mainichi.jp/select/today/news/20100423k0000m040062000c.html

東京都が3歳児を対象に実施した調査結果。

食物アレルギーにり患したことのある子供の割合が、1999年の7.1%から2009年の14.4%に倍増したとのこと。
アレルギー疾患と診断された子供は横ばいだったが、食物アレルギーは倍増。
アレルゲンとなった食物は、卵83.9%、牛乳36.3%、小麦12.9%
都内の認可・認証保育所と幼稚園のうち、68.1%の施設で、配慮が必要な食物アレルギーの子どもがおり、過去3年にアナフィラキシーを起こした子どもがいた施設は12%。

東京都アレルギー性疾患対策検討委員の松井猛彦・荏原病院小児科部長のコメントでは、添加物や加工食品の増加などの食生活の変化や、昔は食べなかった食品が食べられるようになったこと、離乳食の開始の早期化などが原因に挙げられています。

◆東京都の調査結果の詳細が掲載されています。
http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2010/04/60k4m100.htm

アレルギー疾患に関する児童施設調査
(1) 調査対象
 都内に所在する認可保育所認証保育所、幼稚園
(2) 主な調査結果
ア 配慮が必要なアレルギー疾患を持つ子供が在籍している児童施設の割合
 食物アレルギー又はアナフィラキシー(注釈1)が68.1%(複数回答あり)で最多
 (注釈1)「アナフィラキシー」とは、食物、薬物、ハチ毒などの原因物質により、アレルギー症状が複数の臓器(皮膚、呼吸器、消化器など)に急激に現れる病態をさす。
イ 緊急対応を要するアレルギー疾患の症状を起こした子供がいる児童施設の割合
 過去1年に子供がぜん息発作を起こした児童施設:23.4%
 過去3年に子供がアナフィラキシーを起こした児童施設:12.0%
(3) この調査結果を踏まえた今後の都の取組
 児童施設職員を対象とした研修や講演会の開催により正しい知識や情報を提供
 特にアナフィラキシーなど緊急対応を要する研修の実施

アレルギー疾患に関する3歳児全都調査
(1) 調査対象
 平成21年10月の3歳児健康診査受診者とその保護者
(2) 主な調査結果
 これまでに何らかのアレルギー疾患の診断を受けている児:38.8%
 この10年間、増加傾向にあるアレルギー疾患:「食物アレルギー」、「アレルギー性鼻炎
 この10年間、常に高いり患率であるアレルギー疾患:「アトピー性皮膚炎」
(3) この調査結果を踏まえた今後の都の取組
 保護者へのアレルギー疾患に関する正しい知識の普及啓発